スポーツ量販店のケーススタディ

Case studyNavigationTaggingE commerce
By Satou Yoko, 2022年3月23日


タグ付けが売上、ユニークユーザー、閲覧数に与える効果



はじめに

 

前提として、ネットショッピングのユーザーはあなたのECサイトで探している商品を簡単に、素早く見つけられることを期待しています。彼らの求める買い物体験に応えるためには、向こうからのアクション、つまり検索をあてにしていてはいけません。特にウィンドウショッピングをしているような「閲覧者」モードのユーザーに対してはなおさらです。昨今のEコマースにおいてサイトナビゲーションはなくてはならない機能であり、ユーザーが目当ての商品により早くたどり着ける手助けでもあります。属性や特性を選択して検索結果を絞り込むことで閲覧の負担が減り、ユーザー体験を飛躍的に向上させることができます。

 

今回のケーススタディでは日本を代表するスポーツ用品およびアパレルチェーンであり、日本および世界中に数百の店舗がある、大型のスポーツ量販店の実例を紹介します。また実店舗以外にも、オンラインショップや楽天市場などにも販売を展開しています。

 

昨年末、楽天市場店でのパフォーマンス向上のため、LISUTO(株)にサポートをご依頼いただきました。プロジェクトの目標は、商品にナビゲーション タグを付けることで、売上、ページアクセス数、ユニークユーザー数の3つの主要業績評価指標を向上させることでした。 

 

ケーススタディはAIタッガーを利用する前月である2020年11月を基準値として、その後2021年1月までのデータをもとに効果を計測しました。

 

調査の結果は、各パフォーマンス指標の過程が証明され、タグ付き商品のビジネスパフォーマンスがタグなし商品と比較して優れていることを示しました。

 

調査方法

 

テスト期間中に最も閲覧された上位1,000の商品のみを調査とし、最も閲覧されたタグなし商品の上位1,000をコントロールグループとして使用しました。

 

売り上げ

 総売り上げ

12月のタグ付き商品の売上は、11月と比較して30%以上増加したのに比べて、タグなし商品の売上は約12%減少しました。 

 

1月には、タグなし商品の売上はほぼ50%の急激な減少を経験しましたが、タグ付き商品は回復力を維持し、売上を9%以上増加させることができました。 

ページビュー(PV数)

 ページビュー

ページアクセス数は、さらに顕著な結果を見せています。 12月には、タグ付き商品がタグなし商品を再び上回り、同じ月に減少したタグなし商品と比較して、ページアクセス数が13%増加しました。

 

タグありなしの違いは1月により明らかになりました。タグ付き商品のページアクセス数は20%増加しましたが、タグなし商品の数は15%減少しました。  

ユニークユーザー

 ユニークユーザー

ユニークユーザーの結果は、ページアクセス数の結果をほぼ反映しています。 12月には、タグ付き商品を購入したユニークユーザーの数が11月と比較して12.5%増加しました。逆に、タグなし商品は11月と比較して一部のユニークユーザーを失っています。 

 

もう一度、1月には、タグ付けされた商品のアクセス数が20%の増加を見せます。一方、タグなしの商品は、同じ月に14%以上減少しました。    

 

結論

 

このケーススタディは、ファッション小売業者のRight-onやカメラおよび電子機器の小売業者カメラのキタムラなどのメーカーと過去に行った、タグありなし比較の検証をさらに裏付ける結果となりました。タグなしの商品は調査したすべてのパラメーターにおいて減少しましたが、タグ付きの商品は大幅に増加しました。  

 

したがって、商品のタグ付けは、売上やページアクセス数などの主要業績評価指標に非常に大きな効果をもたらすことがわかります。商品へのタグ付けはもっともスマートな投資のひとつなのです。

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