検索者とは何を買いたいかがある程度決まった状態でECサイトを訪れる人たちです。サイト内の検索ツールを使用して、彼らの求めている商品を探します。こういったユーザーの目的はより早く目的の商品を見つけ、会計を済ませて買い物を終わらせることにあります。関連商品などにはあまり興味はありません。アップセルやクロスセルは彼らにとって買い物の行程の邪魔になるため、それらを多用するサイトはこのターゲット層からは不人気です。彼らは買い物をする意思が固いために売り上げにつながることは確実ですが、その単価は彼らが欲しかった商品のみに限られがちです。
閲覧者とは、何が買いたいか明確に定まっていないサイト訪問者を指します。現実世界でのウィンドウショッピングと同様に、特に目的のないままサイトを訪れます。このターゲット層はECサイトをある種のエンターテイメントとして捉えているため、じっくり時間をかけてサイトを閲覧し、多くの商品を見比べます。また彼らは衝動買いをしがちであることも特徴です。お気に入りリスト/ウィッシュリストからのわずかな転換率はあるものの、この層のほとんどが実際の買い物までいたりません。ですが、買い物かごの単価は検索者に比べてずっと高い傾向にあります。閲覧者にとってナビゲーションはサイト閲覧に欠かせないツールです。またこれらの傾向はMコマースにおいてより顕著になります。
ナビゲーション機能を使うことで、買い手が探している色や素材、サイズなどといった条件を付けて検索結果を絞り込むことができます。またナビゲーションには、属性の選択で検索結果を見やすい数に狭めること以外にも、買い手の購買欲の引き金になることもあります。例えばサングラスを探している買い手が、ナビゲーションの項目の中に「レンズの形」を見つけて今までとは違った商品に興味を持つかもしれません。 ナビゲーションはサイトのインフラと商品のタグ付けから成り立っています。そのどちらが欠けてもナビゲーションは効果を発揮しないため注意しましょう。
ナビゲーションのインフラ
先述の通り、ナビゲーションを使うことで買い手は新しい商品に出会ったり、検索結果を狭めたりすることができます。 例えば洋服のカテゴリーに共通する属性としてサイズ、色、素材、ブランドなどがあります。そしてそこから細分化して、ドレスのカテゴリーであればネックライン、袖の長さ、柄などといった特定の属性などがあります。ナビゲーションは多様であればあるほど、買い手は欲しいものに集中しやすくなり、より良い買い物体験につながります。属性に続いてあるのが特性です。例えば「色」の属性の中に白、赤、黒などといった特性が続きます。属性が「サイズ」であれば、S、M、Lなどになります。
インフラにおいては幅広い選択肢を設けることが重要です。売り手は色々な層の買い手を対象に考え、それぞれの商品カテゴリーで多くのターゲットに関連づけましょう。 とはいえ、細かすぎたり重複しているような選択肢はかえって買い手を混乱させてしまいます。「色」属性において、サファイアブルー、コバルトブルー、ペルジアンブルー…など詳細な色分けはせず、青一色にまとめるといった分かりやすさも大切です。
インターネットにおけるマーケティングは常に変化、進化があることを念頭に、サイト内の属性や特性が常に最新のものであるよう気を付けましょう。
商品のタグ付け
二つの目のナビゲーションに欠かせないものは商品のタグ付けです。商品に関連のある属性をタグ付けすることで、買い手がその属性を検索した際に商品が表示されます。つまりタグ付けがされないことには、いくらインフラが整っていたとしても商品は検索結果に表示されないということです。 タグ付けは通常サイトのオーナーによって行われます。第三機関のオンラインストア、もしくは楽天やEbayなどのECモールに出品される場合は出品者によって行われます。 紐づけられるタグが多ければ多いほど、検索に引っかかりやすくなるため商品の露出と購買のチャンスが増えます。
以下の商品を例にタグ付けのプロセスを見てみましょう:
買い手がナビゲーションメニューの属性からこれらのうちどれかを選択した際にこの商品が検索結果に表示されます。ところが、もし「ブラウン」のタグが抜けていたとすると買い手がブラウンの属性を選択してもこの靴は表示されません。
タグ付けには膨大な時間とリソースが必須ですが、 Lisuto(株)のAIテクノロジーはこのタグ付けを自動で行うことで、あなたの時間とコストを節約することができます。
まとめ
サイトに訪れるユーザーの大多数である「閲覧者」は同時にセールスの大きな貢献者でもあります。Mコマースではその傾向がさらに顕著です。より良いナビゲーションシステムで、スムーズなコンバージョンの手助けをしましょう。
ナビゲーションを構築する際に気を付けたいのは関連性の高さです。より幅広い属性と特性を用意しましょう。またできるだけ多くのタグを付けて絞り込み検索の結果に必ず商品が表示されるよう気を付けましょう。
買い手が探している商品をより見つけやすくすることは、売り上げと転換率向上の第一歩です。