タグ付けのクオリティを確かめるには以下の二通りの方法があります:
実際の例を見てみましょう。以下の表では、写真の靴に関してタグ付けした属性と値を示しています。
6つのタグのうち、正確なのはカテゴリ、素材、性別、サイズの4つのみです。トゥデザインはラウンドではなくスクエアで、ヒールデザインはどう見てもピンヒールではありません。6つのうち4つしか正しくないタグの適合率は66%となります。
つまり、買い手が絞り込み検索メニューから特性を選んで検索した際に出てくる関連結果が、たった2/3になってしまうのです。もちろん売り手にとっても買い手にとっても損でしかありません。 では残りの33%はどこにあるのでしょう?正解は、ピンヒールを検索した結果に突然このメンズシューズが出てくるということになります。
次に検索の再現率についてです。この表には靴のカラー(ブラック)のタグが抜けています。この場合、7つのタグのうち商品に関連しているのは4つのみなので、再現率は57%となります。
つまり、買い手が欲しい商品をあなたが出品していても、検索結果に出てくる確率はたったの57%になってしまいます。もしこれが40%や30%だったらどうでしょう?あなたの関連商品のうち半分が、中途半端なタグ付けのせいで検索結果に出てこなかったら?強引に聞こえるかもしれませんが、これは実は多くの売り手に実際起こっていることなのです。
上記のミスはオンラインストアにとって致命的です。適合率が低い場合、買い手はちぐはぐな検索結果(ピンヒールを探しているのにメンズのビジネスシューズが出てくる)から、サイトへの信用を無くすでしょう。再現率が低い場合は検索しても商品が出てこず、すぐにサイトを去ってしまうことになりかねません。
このように、適合率と再現率は顧客体験と売り上げに大きく影響しています。この二つの精度上げることで、商品の露出が増えてより正確な検索結果を買い手に提供することができるため、ひいては顧客満足度とコンバージョンのアップにつながっていくのです。
適合率と再現率は、ストアの種類によって違った影響をもたらします。
再現率が低い場合、どちらの売り手もセールスのチャンスを失います。ですが自社ECでれば、仮に11点ある商品のうち3点しか検索結果にでてこなかったとしても買い手は事実を知りえないため、顧客体験にそこまでの被害は及ぼしません。ただし検索結果がゼロであったら、買い手はストアを去って戻ってこない可能性も高いでしょう。
ECモールで同じ商品を出品する大勢の売り手と競合しなければならない場合には、適合率と再現率の低さは致命的です。買い手は検索結果からあなたの商品を見つけることなく、その他の出品者のもとへ流れてしまいます。
たとえタグ付けをし損ねても売り上げが見込める自社ECとは違い、ECモールに出品する場合には一人の買い手につきチャンスは一度きりです。適合率と再現率の低さは売り上げの低下に直結します。
タグ付けをすることももちろん大切ですが、そのタグ付けの正確性を知ることもECストアの成功には欠かせません。適合率と再現率をチェックして、あなたのECストアのタグ付けをより確実なものにしましょう。