ECモールの検索に合わせた最適化

Data QualityFeed managementE commerce
By Satou Yoko, 2022年12月12日
ECモールの検索

 

前回の記事でご紹介したベーシックなコツ3選に加えて、今回の記事ではさらに踏み込んだECモールのリスティング改善のコツをご紹介します。検索結果の表示上位にランキングされるよう、今日からできる最適化を始めてみましょう。

 


 

バリエーションのある商品

 

あなたのショップには、色やサイズ、タイプなどのバージョン違いの商品がありますか?楽天市場などのECモールでは、すべてのバージョンをひとつのリスティングにまとめるか、バージョンごとにリスティングを作成するかを選ぶことができます。検索結果だけでなく、転換率においてもパフォーマンスが上がるのは、前者のケースです。

 

例えば、5色のバージョン違いのTシャツを販売している場合、5つのリスティングをそれぞれ作成することもできます。多くの売り手は、リスティングが多いほど買い手の目に触れるチャンスが増えると考えてこちらを選びがちですが、実はひとつのリスティングにまとめた方が良いのです。理由は、バージョンごとの人気にバラつきが出るため。Tシャツであれば白や黒が多く売れる一方、黄色やピンクなどのカラーものは比較すると売り上げが低いのが一般的です。
リスティングを色ごとに分けてしまうと、白や黒のページばかりが上位に表示され、人気の低いカラー商品は目につきにくくなってしまいます。一つのリスティングにすべてのバリエーションをまとめることで、より多くの購買チャンスが平等に得られるようになります。

 

楽天市場の検索強化属性

 

また買い手にとっても、見やすく選択しやすいため転換率も自然と高くなります。ネットショッピングのユーザーの多くは、ブラウザー(ウインドウショッピングをしている状態のこと)であり、特定の商品を探しているというよりもただ暇つぶしにネットサーフィンをしている状態にあります。そんなユーザーにとっても、一つのリスティングで複数のオプションを見せるというのは効果的と言えるでしょう。さらに、どれか一つのバージョンが購入されれば、リスティング全体の転換率を上げることにもなります。

 

これでリスティングを一つにまとめることのメリットがわかりました。とはいえ、あまりに多くのバージョンや、タイプが違いすぎる商品をひとつにまとめてしまうことは避けましょう。カラーやサイズなど、基本的なところにとどまって、カテゴリーが同じ商品であるかどうかに気をつけてください。

 

属性(カラー、サイズ、タイプなど)の選べるオプションが多すぎると、リスティングが複雑化して買い手を混乱させてしまいます。3つ以上になる場合はリスティングをわけたほうが無難でしょう。

 

カテゴリの最適化

 

最近のネットショッピングユーザーは、カテゴリのタブからでなく検索から商品を探すという説がありますが、これは100%その通りではありません。ほとんどの買い手が検索クエリから買い物を始めるのは本当です。しかし、そのあとに続くアクションはサイトナビゲーションを使った絞り込み検索です。サブカテゴリや属性を選択し、検索結果を狭めていきます。以下の例は、「カウボーイブーツ」というすでに特徴的なワードで検索をかけた結果です。

 

 

楽天市場の検索強化物価

 

検索ワードが特徴的であるにも関わらず、結果は70万件ちかく出ています。買い手の立場に立って、次に起こすアクションを想像してみましょう。
また、売り手の立場に戻ると、これこそが商品リスティングのカテゴリ分けが必須な理由となります。正しいカテゴリに属していなければ、絞り込み検索の結果に表示されなくなってしまいます。とはいえ、より多くの結果に表示させたいからと言って、本当に関連のあるカテゴリよりも人気のあるカテゴリに入れるというのは間違いです。本当にその商品を探している人の目に届かなくなるだけではなく、転換率の低下にもつながり、ベストマッチから外されてしまうため、ショップ全体の信頼とパフォーマンス低下を招いてしまいます。

 

もちろん、その商品が二つのカテゴリのどちらにも属しているという場合もあるでしょう。先ほどの例で言えば、買い手の中にはカウボーイブーツをメンズブーツのカテゴリとして見る人、また、乗馬用スポーツグッズのカテゴリとして見る人がいます。そのためこの商品は双方のカテゴリに属している必要があります。
ここで注意したいのは、複数のバージョンがあるリスティングは追加のカテゴリを選べない、または、追加のカテゴリ内で複数のバージョンを持てない場合があるということです。その場合は、追加のカテゴリは選択せず、より関連高いカテゴリに絞ることをおすすめします。

 

また、楽天市場などのECモールでは、カテゴリの追加に料金が発生することもあります。

  

商品の属性

 

ECモールでは同じ商品を取り扱うショップがいくつもあり、競争は免れません。買い手はその中からより良い条件で買い物をするために、属性ナビゲーションを使った絞り込み検索を行います。

 

先ほどの例を見ると、680,000件あるカウボーイブーツの検索結果から、サイズやカラー、ブランド、トゥの形、素材などの属性を選択して、検索結果を狭めることができます。

 

楽天市場の属性検索ツール

 

属性の選択がされたあと、ECモールはそれらの属性がタグ付けされたリスティングのみを検索結果に表示します。リスティングを作成する際いくつかのタグ付けは必須条件ですが、自由選択のものもあります。タグ付けがきちんとされていない商品は検索結果から省かれてしまいますが、それは売り手側の責任ということになります。

 

ナビゲーションパネルを見ることで、どの属性がもっとも多くユーザーに使われているかを知ることができるため、チェックしてみましょう。
また、ECモールの検索エンジンは、属性も検索の対象にしているため、リスティングのランキングに直接影響してきます。

 

リスティングのプロモーション

 

また、ECモールによっては広告サービスもあります。追加料金と最終売り上げから数パーセントの徴収によって、検索結果内でリスティングをプロモートすることができます。5000円の商品を売り上げ10%の料金でプロモートすると、500円の料金のみで検索結果の上位にリスティングを載せることができます。PPCなど、クリックごとに料金が発生する他の広告システムと比べて、商品が売れた場合にのみ料金が発生するのが特徴です。

 

新しいリスティングをアップロードする際にプロモートを使うことで、より高いチャンスの購買をのぞむことができ、それによる高い転換率と売り上げ履歴を得ることができます。これまでにもこのブログで紹介したとおり、良い転換率と売り上げ履歴は、リスティングの検索結果表示を上位にすることが分かっています。つまり、始めにブーストをかけることで、プロモートを止めた後でも効果が続くことが期待できるのです。

 

商品の値段

 

人々がECモールで買い物をする理由の一つに値段があります。通常、同じ商品であっても店舗で購入するより値段が安く、セールやポイントと合わせてお得に買い物をできることがネットショッピングの魅力です。
また、値段は属性のひとつでもあり、買い手はECモールの検索結果を値段によって絞り込むことができます。
ベストマッチの検索結果の代わりに、限度額を設定して検索結果が見られるのです。

 

楽天市場の物価絞り込み

 

ここでよく行われがちな作戦として、商品の価格を下げてその分送料を上げるというものがありますが、これは買い手にとって不快な買い物体験を生むため避けた方が無難です。買い手の信頼を失うだけでなく、ECモールの仕組みとしても送料無料のリスティングが優遇されるため、このような細工は避けましょう。明瞭会計を心がけ、支払いの段階で送料や手数料が追加されることはないようにします。

 

楽天市場の物価により強化

 

楽天市場などのECモールでは通常、上の画像のように3つの価格帯がレコメンドされます。多くの買い手は自分で打ち込んで価格を設定するよりも、レコメンドの中から選ぶことが多いでしょう。そのことを念頭に、商品の価格は真ん中の層をねらって設定しましょう。

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