ECモールでの商品の見つけられやすさには、ディスカバラビリティ(発見されやすさ)とファインダビリティ(探しやすさ)との二種類があります。買い手にもブラウザー(閲覧者)とサーチャー(検索者)の二通りがあるように、見つけられやすさもそれぞれのターゲットに合わせることで、より良い方法で最適化することができます。
Eコマースにおける買い手が、ブラウザー(閲覧者)とサーチャー(検索者)の二通りに分けることができることは以前の記事でご紹介しました。ブラウザーにとって、ネットショッピングは現実での買い物におけるウィンドウショッピングの状態にあり、特定の商品を目当てにしていることはあまりありません。彼らの目的は、なにか買いたいものをディスカバー(発見)することにあります。
一方で、サーチャー(検索者)は、すでに欲しいものが決まった状態でサイトに訪れている買い手のことをさします。彼らが始めにとるアクションは、検索機能から商品を検索することです。
つまり、ブラウザーにとってはディスカバラビリティを、そしてサーチャーにとってはファインダビリティを上げることで両方の客層にアプローチすることができるのです。
ディスカバラビリティとは、ウィンドウショッピングをしている買い手が新しい商品と出会いやすいかどうかを意味し、ファインダビリティとは、目当ての商品がある買い手がその商品をより早く見つけられるかどうかを意味します。
自分のショップのファインダビリティは、実際に特定の商品を検索してみることですぐに確かめることができますが、ディスカバラビリティはどうでしょうか?
ショップの改善に欠かせない二つの要素を解説していきます。
ファインダビリティ/探しやすさ
ファインダビリティを上げるコツは、買い手が探すであろう場所に商品を確実に配置することです。ここでターゲットとしている買い手はすでに目当ての商品があるということを忘れずに、彼らが求めている商品の詳細情報をきちんと提供することで、購買を後押しすることができます。
ディスカバラビリティ/発見されやすさ
自分がひまつぶしでネットショッピングをする際を想像してみましょう。どこで新しい商品、特に買う予定はなかったけれど欲しくなってしまうような商品を見つけるでしょうか?代表的な例に、ショップのトップページや、関連商品の欄があります。けれど、ECモールに出品している場合それらの場所はコントロールできません。ではどうすればECモールでのディスカバラビリティを上げられるでしょうか?
このように、ディスカバラビリティとファインダビリティ、ふたつの「見つけやすさ」に違いはありますが、実際の買い手の行動は、「発見」と「検索」を交互に繰り返す作業であると言えます。例えば、ある特定のヨガマットを楽天市場で探している買い手がいるとします。ここでまず求められるのはファインダビリティです。
検索とまったく同じ商品以外に、楽天市場では検索に近い商品も表示されます。そしてその検索結果の中から、実はもっと欲しいものが、さらに安い値段で見つかる可能性もあるのです。
これが、商品を「発見する」過程です。予期していなかった良い商品に出会い、購買のチャンスが生まれます。このように、ディスカバラビリティとファインダビリティにはつながりがあり、ひとつの買い物体験の中で相互に作用しあっていきます。