楽天市場のユーザーは「商品の探しやすさ」に課題を抱えています。
この改善こそがSKUプロジェクトの大義名分であり、
商品データの登録や構造化、そして検索ロジックまで大幅に変更されます。
SKUプロジェクトが及ぼす影響範囲は、想像以上に広範囲に及びます。
商品データの根幹から見直されることから、楽天開設来の大改修とも言われます。
未だ全貌を把握できずに、準備ができていない店舗も多いのではないでしょうか。
今回は「なぜSKUプロジェクトが始まるのか」に焦点を絞って解説します。
楽天市場のユーザーは「商品の探しやすさ」に悩みをを抱えています。
なぜか探している商品と違う商品が検索結果にでてくる…なんてよくあります。
それでも淡い期待をもって商品ページを見てみたけれど、
やっぱり欲しい商品とは違った…なんて萎えてしまいます。
欲しいサイズの在庫が残っている商品ページを探しているけれど、
どの商品ページも欲しいサイズだけ在庫切れ…なんてイライラすることも。
スマホでサクッと探してポチっとしたいだけなのに、
なんで検索内容に相応しくない商品が検索結果に出てくるんだ!
そんな声に応えるために、商品データの根幹から整理し直すのが
楽天開設来の大変革とも呼ばれる「SKUプロジェクト」の目的です。
どうして検索している内容と違う商品が出てくるのでしょうか。
それは商品検索のロジックが商品のテキスト情報に強く依存しているからです。
「松坂牛」と検索した例を見てみましょう。
検索結果では、なぜか「神戸牛」の商品が検索結果に出ています。
これは「松坂牛」の文字が商品説明に含まれているために、
商品検索のロジックがそこを参照してしまったことが原因です。
検索ロジックが商品のテキスト情報に強く依存しているからこそ、
検索内容に適さない商品が表示されてしまうことが発生しています。
また、この検索ロジックを逆手にとって検索にヒットさせようとする
関連性の低い過剰な関連キーワードが状況をさらに悪化させています。
SKUプロジェクトによって検索ロジックがSKU単位の商品データに
予め登録された商品属性(タグ)の情報を参照するように変わります。
テキスト情報に依存した従来の検索ロジックから脱することで、
ユーザーの検索内容に相応しい商品が検索結果に表示される仕組みです。
これには楽天市場に出品される全ての商品データにおいて構造化が求められます。
そして、構造化の根幹を支えるのが「商品属性」と呼ばれるタグの役目なのです。
楽天市場に比べてAmazonの方が商品を探しやすい、と感じる人は多いと思います。
広告の内容や、セット購入でおすすめされる商品も的確だと感じませんか。
これらすべて、商品データが構造化されているからこそ実現できているんです。
商品属性は「ブランド=松坂牛」のように「項目」と「値」がペアになっています。
商品属性の種類や登録できる内容や数はカテゴリによって異なります。
楽天市場のすべての商品に商品属性(タグ)が登録されるようになって、
商品検索に参照されるようになれば欲しい商品も探しやすくなりますよね。
ここでひとつ、気付いたことはありませんか。
検索ロジックが商品属性(タグ)を参照するように変わるということは、
どれだけ商品属性(タグ)を登録するかがSEOに直結する、ということです。
それでは商品属性(タグ)の登録は、誰がどのようにやるのでしょうか。
もしや人力!?しかもSKU単位での登録なんて…発狂しそうですね。
その名の通り、SKU単位の商品に人力で商品属性(タグ)の登録が必要です。
たしかにSKUプロジェクトで楽天市場のユーザーは商品を探しやすくなります。
一方で、今まで慣れ親しんだ商品データの作り方や管理方法は一蹴され、
店舗の作業負担は精神的にも工数的にも増幅し、EC現場の混乱は免れません。
ピンチと思えるこの機をチャンスに変えて売上を落とさずに、
グングン伸ばすことができるのは今から準備をし始める店舗です。
今まで敵わなかったライバル店舗を追い越すことも夢ではありません。
次回、商品属性(タグ)の内容やその仕組みを解説するのでお楽しみに。
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楽天RMSサービススクエアの登録製品である「AIタッガー™」という
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