楽天SKUプロジェクトの導入により、何が変更されどんなメリットがあるのか、店舗側とユーザー側、両者からの視点を解説します。もし前回までのブログを読んでいなければ、まずはこちらをご確認ください。
SKUプロジェクトで“ほしい”が見つからないユーザーの課題を大幅改善
SKUプロジェクトとは
2023年4月から順次導入が始まった楽天のSKUシステムは、商品の異なるバリエーション(例:カラーやサイズ)による価格差を持つ商品でも、1つのページで効果的に表示できるようになるプロジェクトです。このプロジェクトの主要な目的は、ユーザビリティーの向上です。
例えば、同じ商品でサイズによって価格が異なるTシャツを考えてみましょう。これまでは価格に違いがあるとそれぞれ別々のページで管理する必要がありましたが、楽天SKUの導入により、1つのページにまとめてサイズごとに表示できるようになり、ユーザーにとって商品選びが格段にしやすくなりました。
変更によって変わること〜ユーザー側〜
導入前は、目当ての商品を検索するために特定の数字で構成されるタグIDを使って特徴を絞り込み、検索をかける必要がありました。
楽天SKU導入後、ブランド、色、サイズ、素材などの特徴に対して自由な単語を入力することで、一括検索が可能になり、目的の商品に素早くアクセスできるようになります。また、同一ページ内で金額が異なる類似商品を容易に比較することも可能になります。
変更によって変わること〜店舗側〜
導入前は、「全商品ディレクトリID」と呼ばれる階層的な商品表示IDと、「タグID」と呼ばれる詳細情報(ブランド名、カラー、サイズ、素材など)を組み合わせて商品を登録し、金額が異なる類似商品も別々に登録していました。
楽天SKU導入後、将来的に「タグID」が廃止され、「商品属性情報」と呼ばれる情報が代わりに必要とされます。また、SKUの統合により、金額が異なる商品でも同じジャンルの商品を1ページにまとめて表示できるようになります。SKUは在庫管理上の最小単位を表し、異なるサイズやカラーの同一商品などを統合する必要があります。
メリット〜ユーザー側〜
楽天SKUの導入により、検索が簡便になり、タグIDを見つける手間がなくなり、キーワードで商品を効果的に見つけることができるようになります。これにより、より優れた商品を簡単に発見でき、同一ページで類似商品を比較しやすく、購入することが可能になります。
メリット〜店舗側〜
楽天SKUの導入に伴い、SEO対策の観点からいくつかの変更が生まれました。まず、「タグID」が「商品属性情報」に変更されたことで、より多くの単語を登録でき、検索ロジックにもより影響を与えやすくなりました。これにより、手間はかかりますが、豊富な情報を登録することが検索ランキング向上に寄与します。
売上面では、導入前は1商品の売上実績が検索ロジックに影響していましたが、導入後は統合された各商品の売上実績が合計されます。これにより、複数商品を1ページにまとめることがSEO的に有利になり、サイト内の回遊動線も改善されます。商品の統合は基本的に自由度が高いため、サイズ展開を統合し、カラーバリエーションは別ページとするなど、柔軟に対応できます。
また、商品ページの統合により、レビューも集約できるようになります。これは特にレビュー数が購入の決断材料となるユーザーにとって大きなメリットとなりますが、レビューの統合には楽天運営への申請が必要です。
まとめ
楽天SKUの導入はユーザーと店舗の両者にとって多くのメリットがあります。早期導入が望ましいですが、多くのSKUを抱える店舗にとっては商品属性情報の登録が膨大な作業となり、商品統合には検討すべき注意点も存在します。記事ではこれらの詳細は割愛されていますが、注意深く内容を確認し、統合を進めるかどうかを検討してください。
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